IT化で受注ミスが減少、EC参入で新規開拓に成果も

株式会社フタバ様

株式会社フタバ様の導入事例

だしに特化した事業展開が老舗企業を築く。
安定した強みを持つ食材

創業は1953年(昭和28年)の老舗企業ですが、これまでの略歴を教えてください。

創業者は私の祖父で、私で4代目です。

もともと中華食材をホテルや飲食店などに販売しており、業務用食材としての提供が始まりです。そういった経緯の中で、だしに特化することが強みとなるのではないかと気づいたようです。
それがきっかけとなり、だしに注力した事業展開へとつながって、現在では工場の従業員を含めて140人規模となりました。

取引先は和食店や割烹店が主ですが、居酒屋チェーンなどへの販売も拡大しています。営業所を全国に展開しており、業務用の商材を販売する問屋への販売を担っています。営業員は現地で採用しています。

当社の売り上げは、業務用のだしパックが6割を占めて、残りは削り節やめんつゆ、乾物などになります。

ECサイト立ち上げで、取引先を広げる

2016年にEC事業に参入したのはどのような理由からですか?

当社のだしはこだわりの品です。研究施設を持ち、だしを科学的に研究し、科学的なデータをもとに分析することで、深堀りしただし製品を作っています。
しかし、業務用商材の取り扱いがメインだったので、製品に関してあまり広くは認知されていませんでした。新潟県内では一部店舗取り扱いがあったものの、全国的には知られていないのが現状でした。
それらを打破する施策の一つとして2016年10月にBtoB-ECサイト「だし.com」を立ち上げたのです。

市場がEC化の流れにある中で、今後はオンラインでのBtoB取引も必要とされるのではないかと考えたのが参入の決め手となりました。

メーカーは問屋に遠慮して小売店向けのECには消極的なケースもありますが

スマホの普及に伴い、誰もがネットで検索して情報を得る時代になってきています。それがECのメリットであるとも思います。
多くの人に当社の製品のことを知ってもらえるきっかけになる。それが新規開拓にもつながると考えています。

また、問屋さんでもエンドユーザーでも、ウェブサイトでは、当社の取り扱う製品を全て見ることもできます。それは、仕入れする際には幅広い商品から選んでもらいたいからです。
EC展開するにあたり、多くのニーズに応えられるよう工夫したいと思っています。

月平均で30件の問い合わせで、新規開拓に成果

サイト開始後にどのような変化がありましたか?

月平均で問い合わせを30件ほどいただいており、問い合わせのあった企業に優先順位をつけて、業務効率をはかることができています。

事業規模の大きい企業には、営業員が直接訪問しているのですが、リアルな営業の現場でもウェブでのコンタクトは確実に生かされています。
まず、営業マンが商談する際に、商品サイトを見ながらの提案が可能なので、カタログから商品を探すという作業が省けるようになりました。ウェブを活用した新規開拓に取り組めるようになったのも変化です。

現在はリスティング広告を中心に力を入れているところです。
展示会などでは登録手順を分かりやすく説明した専用パンフレットを作成してPRを行い、EC利用への普及に努めています。

その他のメリットはありますか?

ECサイトを立ち上げたことによって、受注段階でのミスが大幅に減ったという点は、とても良かったと思っています。
これまで、電話や手書きだったFAX注文ではミスが出てしまうこともありましたが、注文がデータ化されたことによる業務効率のアップは大きいですね。

とくに「Bカート」を導入したことにより、さらにEC取引をスムーズにさせたことは言うまでもありません。
取引先によって取引条件を変えることができ、細かな設定までできるという点は「Bカート」の最大の魅力ではないでしょうか。

今後の展開について

BtoCサイトへのチャレンジもしています。

2017年1月には、BtoC-ECサイト「ON THE UMAMI」も立ち上げました。
「うまみにまつわる」オリジナル商品を開発しています。だしのうまみを生かした直接食べることができる商品を主に販売しています。

ブランディングの観点から、ユーザーの方へ直接提案できる販売方法も検討しています。
百貨店の催事などへは積極的に参加したいと思いますし、一般消費者の目に触れる機会をどうやって増やしていくのかが今後の課題でしょうか。

ECサイトでの売上高を5年以内に3億円にしていきたいです。

株式会社フタバ

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http://www.futaba-com.co.jp/