
株式会社坂ノ途中様の導入事例
100年先を見据えたサステナブルコーヒー事業
事業内容を教えてください
坂ノ途中・橋本:私たちは「100年先もつづく、農業を。」というコンセプトを掲げ、環境負荷の小さい農業に取り組む農家さんと提携し、農薬や化学肥料不使用で栽培された農産物を取り扱う企業です。 2018年にスタートした「海ノ向こうコーヒー」はコーヒー専門の事業部で、アジアを中心に中南米やアフリカなどで生産されたコーヒー豆を法人のお客様に提供しています。
坂ノ途中・山藤:2016年にラオスではじめた「メコンオーガニックプロジェクト」が、コーヒー事業立ち上げのきっかけとなりました。環境負荷を抑えた方法でコーヒーを栽培し、輸出・販売することで、 ラオスの山地の環境を守りながらそこに暮らす人々の収入源を生み出そうという取り組みです。当初はラオス産の豆を自社で焙煎しECサイトで販売したり、 生豆をロースター様(バイヤー)向けに直販したりしていましたが、より成長するために法人向け卸売へシフトしてきました。
ブランドの想いを伝えるためにBカートを導入
Bカート導入以前の課題を教えてください
坂ノ途中・橋本:最大の課題は、Webサイトで商品の背景にあるストーリーや、生産者の想いを伝えきれていなかったことです。以前のカートシステムは機能がシンプルで、Web上から発注はできても、私たちが大切にするブランドの世界観を表現するスペースがありませんでした。
坂ノ途中・山藤:お客様に商品の詳細をお伝えするには、PDF資料を別途メールでお送りするしかありませんでした。商品ページと説明資料がバラバラに存在し、情報が分散していたんです。
また、バックヤード業務もアナログで、受注データはExcel、発送指示は紙、という方法で、手間と時間がかかり、ミスも起きやすい状態でした。
どのような経緯でBカートを導入にいたったのでしょうか
坂ノ途中・橋本:いくつかのカートシステムを比較検討した結果、Bカートが私たちのやりたいことを実現できると感じました。
Bカートにはトップページや商品詳細ページにフリースペースが多く、画像やテキストを駆使して、産地の物語やコーヒー豆の個性を存分に表現できるのが魅力的でした。
もちろん、会員別の価格設定といったBtoB卸に必要な機能が標準搭載されていて、コストパフォーマンスが高かったことも最終的な決め手です。
受注数15倍でも作業時間は短縮
Bカート導入後、どのような効果がありましたか
坂ノ途中・橋本:まず、サイトの印象が大きく変わり、ビジュアル面でも商品の魅力をさまざまな角度から伝えられるようになりました。 顧客を細かくセグメントし、それぞれに合った商品を見せたり、割引率を設定したりと、ターゲットに合わせてきめ細かなマーケティングができるようになったのも大きいですね。
坂ノ途中・山藤:受注後の進捗状況がリアルタイムでわかるようになったのは本当に助かっています。 販売管理システムとBカートをつなげることで、決済の状況なども一目で確認できて、作業がスムーズになりました。
以前は1~2人の担当者が在庫管理や受発注業務を行っていました。現在は商品セグメントに分けて受注業務を行うチームをつくり、それぞれの発送フローに合わせた処理をしています。
Excelと紙での属人的な管理から解放され、チームでスムーズに連携できるようになりました。その結果、受注件数が15倍に増えても、メンバーは4〜5人で安定して対応できています。 もしBカートがなければ、何倍もの人員が必要だったでしょう。工数が削減できただけでなく、発送ミスも導入前に比べて減少しました。

また、以前はメールで個別に受け付けていた商品の取り置きも、お客様自身がBカートサイトの販売ページから依頼できるようになりました。 お客様の手間が減っただけでなく、私たちの対応工数も削減でき、双方にとって大きなメリットが生まれています。
CRMツール活用でさらなる売上拡大を実現
マーケティング面で新しい挑戦もされているそうですね
坂ノ途中・橋本:はい。Bカートで受注業務が効率化され、時間と心に余裕が生まれたことで、CRMやMAに取り組めるようになりました。 それまでメルマガは見た目も地味で、効果も測れない状態だったので、Bカートとスムーズに連携できるCRMツール「LTV-Lab for BtoB」を導入することにしました。
LTV-X・宮内:私たちが提供する「LTV-Lab for BtoB」は、BtoB ECのマーケティングに特化したCRMツールです。 Bカートに蓄積された顧客データや購買データを活用し、データ分析や顧客管理、ステップメール配信といったリピート施策を低価格で実施できます。
坂ノ途中・橋本:実際に使ってみると、HTML形式できれいなメールが簡単に作れるようになって、開封率がかなりアップしたんです。 それまで測定できなかったクリック率や購入率、購入金額なども詳細に分析できるようになり、データに基づいたマーケティングへと進化しました。
LTV-X・宮内:BtoB ECの業界では、CRMやMAツールの導入があまり進んでいませんでしたが、坂ノ途中様のように本格的に取り組まれる企業が増えています。 とくにBtoBとBtoCではカゴ落ち対策などの有効な施策が異なるので、専用ツールの価値は大きいですね。
坂ノ途中・橋本:まさにその「カゴ落ちフォロー」のメール施策だけで、年間700万円以上の売上が生まれています。 また、顧客属性や購入履歴に合わせたステップメールの配信で、サイトへの誘導数も大幅に増え、会員数や売上全体の底上げにつながっています。
LTV-X・宮内:しっかり効果が出ており嬉しく思います。 坂ノ途中様で取り組まれているメールマーケティング以外にも、アラート機能などさまざまなリピート施策がありますので、今後もしっかり支援させていただきます。
今後の展開について
坂ノ途中・橋本:今後はさらにBカートやLTV-Labの機能を活用し、お客様との関係を深めながら、 私たちが大切にしている産地や作り手のストーリーを届けられるサイトを追求していきたいですね。それが、売上を伸ばすことにもつながると信じています。
いまはコーヒー豆だけですが、今後は関連する商品の販売やセミナーの開催なども考えています。Bカートで得られる顧客データを分析し、新しいサービス開発にも活かしていく予定です。
坂ノ途中・山藤:さまざまなデータを分析できるようになったので、それを日々の仕事や施策にも活かしたいと思います。 これまではお客様の購買タイミングを捉えきれず、担当者の「肌感覚」に頼って発注や販促施策を行っていたところもありましたが、データがあれば能動的なアプローチができ、資材や発送の準備ももっと効率的にできるはずです。 また、属人化の解消や社内の効率化にも力を入れていきます。
株式会社坂ノ途中
〒601-8101
京都府京都市南区上鳥羽高畠町561
https://www.on-the-slope.com/
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BtoBサイト
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取扱商材
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運用形態
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導入目的ブランドストーリー訴求強化、業務効率化、CRM/MA強化
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従業員数180名
