バックオフィスを効率化、従来の流通構造に縛られないビジネスモデルを構築

有限会社椎名洋ラン園
マネージャー
椎名 輝 様

有限会社椎名洋ラン園様の導入事例

ミディー胡蝶蘭を自社生産し、植物特許を取得

事業内容について教えてください。

当社は1976年に創業し、千葉県旭市内洋ラン栽培を行っています。旭市内には「椎名洋ラン園」を所有し、「ミディー胡蝶蘭(コチョーラン)」のオリジナル品種を生産しています。
約1万5000平方メートルの農園を持ち、約10数年の年月をかけて、胡蝶蘭の品種改良を行っています。

オリジナル品種を開発し、植物特許も取得しています。取引先は、全国の生花店をはじめとする店舗が中心で卸売りをしています。
最近では、丈が20~40センチメートルまでの「ミディアム~マイクロサイズの胡蝶蘭」に特化し、卸売りするECサイト「Flower is peace.com(フラワーイズピースドットコム)」を運営し、従来の花卉(かき)市場を通さない直販も始めました。

BtoBのECサイトを立ち上げたのはどのような経緯ですか。

販売店向けECサイト「フラワー・イズ・ピース」は、在庫を持たずに花を販売できるという点が強みで、顧客にアピールしています。
花卉市場を介さず、直接仕入れることで価格面での優位性も訴えています。
取引先は、全国の生花店のほか、ネットショップなどの顧客も増えています。最近では、生花類を販売しない異業種からの注文も目立っています。

胡蝶蘭のサイズが小さいこともあり、ギフトの個人需要も多く、母の日が全体の注文の2割を占めます。

そのほか、お歳暮や敬老の日、引っ越し、出産、個人経営の開店祝いといったニーズが高い傾向にあるので、それらの幅広いニーズに対応するためにBtoBのECサイトを立ち上げました。

詳細な受注にも対応、お試し期間も魅力

Bカートを選んだ理由は?

生花店とのやり取りの中で、植物は、細かな注文が多いほか、顧客のニーズに細かく対応していくと、量をさばくことができないという課題が出てきました。 こうした課題を解決しつつ業務効率化を進めていきたいと考える中で、「Bカート」を導入を決めました。

導入の決め手となったのは、

(1)15日間の無料お試し期間があったこと
(2)ECに関する知識がそれほどなくても操作できる点
(3)ランニングコスト面で比較的導入しやすい価格帯だったこと

の3点です。

取引先ごとに個別対応ができる点も魅力です。
届け先の個人名まで登録できるほか、取引先の規模によって卸価格を変更できます。

Bカートで販路開拓、新しいビジネスが始まる

Bカートの使い勝手はいかがでしょうか。

BtoBのECサイトを立ち上げるまでは、生花店からの注文はFAXや電話、メールによるものが中心でした。
そのため誕生日の配送依頼について「配送漏れ」が生じるといったミスもありました。Bカート導入後はWeb上で受注業務をおこない、適切な管理もできるようになったため「配送漏れ」はゼロになりました。また、手入力だった伝票処理がなくなったためスタッフの業務効率も大きく改善されました。

ECサイトの成果はいかがでしょうか。

BtoBのECサイトを開設したことで、これまで接点を持つことができなかった 新たな販路を開拓していくことにつながっています。例えば、車のディーラーや住宅メーカー、美容室、葬儀社、証券会社といった、顧客を多く抱える企業が会員になっています。 成約者に対するプレゼントの一つとして「ミディー胡蝶蘭」を選んで頂いています。

いままでは花卉市場を通して胡蝶蘭を流通させてきましたが、市場の変化や将来性を考えたときに生花店を始めとする新しい取引先と、直接取引をする必要性も感じています。
従来は営業マンが地道に販路開拓していくしか手段がなかったのですが、BtoB取引もEC化できるので新しいビジネスモデルを作ることにも容易にチャレンジできるようになりました。

今後の展開について

当社ではBtoBのECサイトに加え、東京・南青山に生産者直営の胡蝶蘭専門の実店舗「ranran(ランラン)」があります。
販路の拡大と同時に、仕入れ事業者(生花店)との接点を増やすことでニーズを把握しています。

近隣の生花店は、注文すれば、わざわざ市場に出向かずとも、店舗で商品を最短2日でピックアップすることができます。
BtoBのECサイトで注文し、青山の店舗でピックアップするケースも出てきており、ユーザーの利便性をもっと高めていきたいと思います。
店舗を通じて実際に商品を見ることもできることで、顧客との接点も広げていきたいです。

有限会社椎名洋ラン園

〒289-2531
千葉県旭市井戸野3665
http://www.ranran.co.jp/