GMS（ゼネラルマーチャンダイズストア）と呼ばれる総合スーパー業態では、モノが不足していた時代に圧倒的な店舗面積で豊富な品揃えと低価格販売で業績を伸ばしてきました。しかしながら、現代の多様化するライフスタイルや嗜好により苦戦を強いられている。その打開策としてよく持ちだされるのが「専門店化」である。

イオンのGMS事業の改革を見てみると、広い売り場面積で専門性の高い品揃えやサービスを提供する取り組みを進めている。自転車の専門店「イオンバイク」やお酒販売（お酒だけではないが）の専門店「イオンリカー」などがある。また、手芸やガーデニング・グリナリーなど他のカテゴリーについても専門店化を推進し、まったく新しいGMS業態を確立しようとしている。 オムニチャネルやO2Oなど、何かと注目度の高い「イオン幕張新都心店」だが、専門店化を推進している店舗としても注目されている。

また、SPA業態がまだ台頭していなかった80年代のナショナルチェーン時代には専門店がスピンアウトする成功例も幾つか見られた。当時のスピンアウト成功事例としては西友ストアの「無印良品」、ユニーの「パレモ」などが挙げられる。