BtoB ECサイトの作り方─構築方法の選び方から費用・手順・成功事例までを徹底解説

2026年3月16日
BtoB ECサイトの作り方─構築方法の選び方から費用・手順・成功事例までを徹底解説

「BtoB ECサイトを立ち上げたいが、何から始めればいいかわからない」そう感じている方は少なくないでしょう。 BtoB ECサイトの構築方法は複数あり、自社の規模や業務要件、予算によって最適な手段は異なります。選択肢を正しく理解しないまま進めると、コストが膨らんだり、現場に定着しないまま終わってしまうケースも珍しくありません。 本記事では、BtoB ECサイトの基本を押さえたうえで、クラウド型やパッケージ型など主要な5つの構築方法をご紹介。費用・導入にかかる期間などを比較し、構築の手順や失敗しないためのポイントまでをまとめて解説します。「まずはクラウド型で小さく始める」という実践的な考え方も含め、はじめてBtoB ECサイトの構築に取り組む方にもわかりやすくお伝えします。

BtoB ECサイトとは?構築前に知っておきたい基礎知識

まずは、BtoB ECサイト構築の前提知識として、BtoB ECの定義と、自社ECとモール型の違い、そしてサイトの公開範囲(運用形態)について簡潔に整理していきましょう。

BtoB ECとは

BtoB ECとは、企業間取引をインターネット上で行う電子商取引のことです。身近な例でいえば、私たちが日常的に使うネット通販(BtoC EC)の「企業版」をイメージするとわかりやすいでしょう。


ただし、BtoC ECとは異なり、BtoB ECには企業間取引ならではの特徴があります。たとえば、取引先ごとに異なる卸価格の設定、掛け払い(後払い)への対応、取引先ごとの商品表示の出し分けなどが代表的です。BtoB ECの詳しい解説については、以下の記事をご覧ください。

【関連記事】【2026年版】BtoB ECとは?基礎知識からDXや売上向上事例を交えて解説 | Bカートブログ

自社ECサイトとモール型ECの違い

BtoB ECサイトには大きく分けて、自社で独自運営する「自社ECサイト」と、Amazonビジネスやラクーン社が運営するスーパーデリバリーなどに出店する「モール型EC」の2つの選択肢があります。

モール型ECは、そのサイトが持つ集客力を活用できるのが魅力です。たとえば「Amazonビジネス」に出店する場合、すでにAmazonを利用している企業ユーザーに、自社の商品を見つけてもらいやすくなります。一方で、デザインや機能のカスタマイズに制限があり、販売手数料が発生します。また、顧客データを自社で自由に活用しにくいという側面もあります。

自社ECサイトは、サイトデザインの自由度のほか、取引先ごとの価格設定や決済方法の柔軟な設定といった、企業間取引に必須の細やかな対応が可能です。また、顧客データや購買データを自社で管理・活用できるため、取引先ごとの対応やマーケティングにも活かしやすいというメリットがあります。本記事では、この自社ECサイトの構築を中心に解説していきます。

BtoB ECサイトの3つの公開範囲(運用形態)

BtoB ECサイトは、公開範囲によって大きく3つの運用形態に分けられます。構築に入る前に、自社のビジネスモデルや目的に合った形態を選んでおくことが重要です。

運用形態 特徴 こんな企業向け
クローズド型 登録済み会員のみが閲覧・購入できる完全会員制。価格や商品情報の機密性が高い。 既存取引先との受注効率化を重視する企業
セミクローズド型 商品情報は一般公開しつつ、価格の閲覧や購入は会員登録・承認後のみ可能。 既存取引の効率化と新規開拓を両立したい企業
オープン型 誰でも閲覧・購入が可能。BtoC ECに近い運用。 新規取引先の獲得を積極的に狙いたい企業


セミクローズド型は、商品ラインナップを広く見せつつも取引条件は会員に限定できるため、多くのBtoB EC事業者に選ばれているバランスの取れた運用形態です。

BtoB ECサイトの構築は自社構築とサービス利用、どちらを選ぶべきか

BtoB ECサイトの構築を進めるにあたり、まず考えるべきは「誰が、どのように作るか」という大枠の方針です。大きく3つのパターンがあります。

【パターン1】BtoB ECプラットフォームを利用し自社で構築

クラウド型などのBtoB ECプラットフォームを利用し、自社のスタッフが設定・構築を行う方法です。プラットフォーム側にBtoB EC特有の機能が標準で備わっているため、専門的な開発知識がなくても、管理画面から商品登録や取引先設定を進めることができます。

社内にITに明るい担当者がいる場合や、コストを抑えてスピーディーに立ち上げたい場合に適しています。サービスによっては、無料トライアルが用意されており、実際の操作感を確認してから導入を判断できます。

【パターン2】EC支援会社・制作会社に依頼し、プラットフォームを利用して構築

BtoB ECプラットフォームを利用するものの、構築作業はEC支援会社や制作会社に委託する方法です。自社にスキルやリソースが不足している場合や、デザインのカスタマイズ、外部システムとの連携設定など、専門的な対応が必要な場合に選ばれます。

プラットフォームの標準機能をベースにしつつ、プロの知見を活かした構築ができるため、品質と効率のバランスが取りやすいのが特徴です。

【パターン3】開発ベンダーに依頼し、イチからオリジナルなサイトを構築

既存のBtoB ECプラットフォームでは対応しきれない複雑な業務要件がある場合に、開発ベンダーにゼロからシステムとサイトを構築してもらう方法です。独自の受注フローや基幹システムとの密な連携が必須な場合などに検討されます。

自由度は最も高いものの、費用・導入にかかる期間(制作期間)・運用負荷のいずれも大きくなるため、まずはプラットフォーム利用で要件を満たせないかを検討したうえで、最終手段として選ぶのが現実的です。

BtoB ECサイトの構築方法5選と費用・期間の比較

前章では、構築を進めるにあたって検討したい”大枠”を紹介しました。ここでは、もう少し具体的にBtoB ECサイトの構築方法を5つに分けて紹介します。それぞれの特性を理解し、自社の要件や予算に合った方法を選ぶことが大切です。

費用目安 初期費用 カスタマイズ性 導入期間 運用負荷 こんな企業向け
クラウド型(SaaS) 月額数千円〜数万円 無料〜数十万円 低〜中 最短数日〜 低い BtoB ECを構築する企業すべて。とくにコストを抑えたい企業
ECパッケージ型 数百万円〜 数百万円〜 中〜高い 3〜6ヶ月 中程度 基幹システムとの密な連携が必要な企業
オープンソース型 数百万円〜(開発費) 低〜中(ソフト無償) 高い 3〜6ヶ月 高い 社内にエンジニアがいる企業
セミスクラッチ型 数百万〜数千万円 高い 高い 6ヶ月〜1年 中〜高い 標準機能では対応できない独自要件がある企業
フルスクラッチ型 数千万円〜 非常に高い 最も高い 1年以上 高い 業界特有の複雑な取引ルールに完全対応が必要な企業


プラットフォーム各社のサービス内容を比較検討をしたい方は、以下の記事も参考にしてください。

【関連記事】BtoB ECプラットフォーム比較15選 | Bカート

クラウド型(SaaS)

クラウド型は、インターネット経由でBtoB EC機能を利用する方式です。サーバーの管理やシステムのアップデート、セキュリティ対策などはサービス提供会社側が行うため、サーバーなどのIT基盤を自社で持つ必要がありません。常に最新の機能を利用できることも大きな特徴です。

■メリット

初期費用が低く、月額制で利用できるため、導入コストを大幅に抑えられます。また、導入までの期間が短く、最短数日で運用を開始できるサービスもあります。IT専任の担当者がいなくても運用しやすく、サービス提供会社によるサポート体制が整っている点も安心材料です。

■デメリット

標準機能の範囲でのサイト運用が前提となるため、独自の業務フローに合わせた細かなカスタマイズには限界があります。また、外部システムとの連携において、サービス側が対応していないシステムとの連携は難しい場合もあります。ただし、主要なBtoB EC機能(取引先別価格設定、掛け払い対応、クローズドサイトなど)は多くのクラウド型サービスで標準搭載されているので、多くの企業で第一候補となるでしょう。

ECパッケージ型

ECパッケージ型は、企業間取引に必要な機能を一通り備えた完成済みのシステムを、自社のサーバー(オンプレミス環境)に導入して運用する方式です。クラウド型と混同されやすいですが、パッケージ型ではサーバーの管理やメンテナンスを自社(または委託先)が担う点が異なります。

メリット

自社の業務フローに合わせたカスタマイズが比較的しやすく、基幹システムとの密な連携にも対応できます。自社サーバーで運用するため、データの管理やセキュリティポリシーを自社の基準で統制しやすい点もメリットです。

■デメリット

サーバーの調達・管理、セキュリティパッチの適用、障害対応など、IT運用の負荷が発生します。初期費用も数百万円規模になることが多く、導入期間も3〜6ヶ月程度を要するのが一般的です。また、システムのバージョンアップを自社の判断で行う必要があり、最新機能への追従に手間がかかります。そのため、クラウド型と比べてIT運用の体制を整える必要があります。

<参考>

オープンソース型

オープンソース型は、ソースコードが公開されているECシステムを活用する方式です。コード自体は無償で利用できるため、初期のライセンス費用を抑えられるのが特徴です。

メリット

ソースコードに直接手を加えられるため、カスタマイズの自由度が非常に高いです。開発者コミュニティが活発なプラットフォームでは、プラグインや拡張機能が豊富に提供されており、必要な機能を追加しやすい環境が整っています。

■デメリット

構築・運用には専門的なエンジニアリングの知識が必要です。セキュリティ対策やバージョンアップも自社の責任で行う必要があり、運用負荷は高くなりがちです。また、BtoB EC特有の機能(取引先別価格設定、掛け払いなど)は標準搭載されていないこともあり、追加開発が必要になる場合があります。

セミスクラッチ型

セミスクラッチ型は、既存のECシステムを土台にしながら、自社に合わない部分だけをカスタマイズや追加開発で補う方法です。「今の業務フローを極力変えたくないが、ゼロから作るほどの費用や時間はかけられない」という企業にとって、現実的な選択肢になりやすい方式です。

メリット

パッケージの安定した基盤を活かしつつ、自社固有の業務要件に対応できます。フルスクラッチと比べて開発費用や期間を抑えながらも、標準機能では実現できない要件をカバーできるバランスの良さが魅力です。

■デメリット

「標準でできること」と「追加開発が必要なこと」の切り分けを正確に行う必要があります。追加開発の範囲が広がるほど費用は膨らみ、ベースとなるシステムのアップデートとの互換性に注意が必要になる場合もあります。どこまでが標準機能で、どこから追加費用が発生するのかを事前にきちんと把握しておくことが重要です。

フルスクラッチ型

フルスクラッチ型は、既存のパッケージやフレームワークを使わず、すべてをゼロから設計・開発する方法です。完全オーダーメイドのシステムを構築するため、業務フローへの適合度は最も高くなります。

メリット

自社の業務に100%フィットしたシステムを構築できます。既存の基幹システムとの連携や、業界特有の複雑な取引ルールへの対応など、他の方法では実現が難しい要件にも対応可能です。

■デメリット

初期費用は数千万円〜、開発期間は1年以上を要することも珍しくありません。要件定義の段階で決めるべき内容が非常に多く、途中で仕様を変更すると費用・期間に大きな影響が出ます。また、運用開始後の保守・運用も自社(または開発ベンダー)で担う必要があるため、ランニングコストも高くなりがちです。さらに、時間の経過とともに業務フローが変化し、過去に作ったシステムが現在の業務に合わなくなってしまうケースも少なくありません。最初からフルスクラッチを検討する必要があるケースは限られており、まずはクラウド型やパッケージ型で対応できないかを検討するのが現実的です。

BtoB ECサイトを構築する流れ(6ステップ)

ここからは、BtoB ECサイトを構築する際の具体的な手順を6つのステップに分けて解説します。

STEP 1:要件定義 ― 業務フローの整理と目標設定

最初のステップは、現在の受発注業務を棚卸しし、BtoB ECで解決したい課題を明確にすることです。

まず、注文の受付から出荷・請求・入金確認までの業務フローを整理します。そのうえで、ECで自動化・効率化できる部分と、引き続き人が対応すべき部分を切り分けます。

このとき重要なのは、機能の優先度を「必須」「あればうれしい」に分けることです。たとえば、注文機能と再注文機能は運用開始時に欠かせない「必須」の機能ですが、メルマガ配信やデータ連携は運用が安定してから段階的に導入する「あればうれしい」機能として整理できます。

要件定義の精度がプロジェクト全体の成否を左右します。現場の声(営業、事務、経理、物流、取引先など)を必ずヒアリングし、実態に基づいた要件を定めましょう。

STEP 2:構築方法の選定と設計

要件が整理できたら、前章で紹介した5つの構築方法のなかから自社に合った方法を選びます。選定にあたっては、「必須」と定めた要件を満たせるかどうかを最優先に判断します。

クラウド型のBtoB ECプラットフォームであれば、無料トライアルを提供しているサービスも多く、実際の操作感を確かめたうえで判断することができます。構築方法の決定と並行して、運用ルール(誰が商品登録をするか、価格改定はどう行うか、欠品時の対応はどうするかなど)もこの段階で設計しておくと、運用開始後の混乱を防げます。

STEP 3:プロジェクト管理とスケジュール策定

構築を円滑に進めるためには、関係部署を巻き込んだプロジェクト体制を組むことが重要です。営業、経理、物流、情報システムなど、受発注業務に関わる部門の担当者をプロジェクトメンバーに加えましょう。

全体のスケジュールにはマイルストーン(要件定義完了、テスト開始、社内研修、取引先案内開始など)を設定し、進捗を可視化します。「小さく始める」方針の場合でも、段階的に拡張していく計画をこの段階で立てておくと、その後のプロジェクトをスムーズに進めることができます。

STEP 4:実装とテスト

構築方法に応じて、サイトの設定や開発を進めます。クラウド型の場合は、管理画面から商品情報の登録、取引先情報の設定、価格や決済方法の設定などを行います。パッケージ型やスクラッチ型の場合は、設計書に基づいた開発とテストを繰り返します。

テスト環境をもちいて、注文フローの動作確認、データ連携の検証、帳票出力の確認などを入念に行いましょう。本番環境に切り替える前にテスト環境で十分に検証することが、トラブルを未然に防ぐポイントです。

また、この段階で忘れてはならないのが社内への周知と研修です。受注業務を担当するスタッフが操作に慣れた状態で運用開始を迎えられるよう、社内トレーニングの時間を確保することも大切です。管理画面の操作方法、注文が入った際の対応手順、イレギュラー時の対処法など、実務に即した研修を行いましょう。

STEP 5:取引先への案内

社内の準備が整ったら、取引先へBtoB ECサイトの利用を案内します。ここで重要なのは、すべての取引先に一斉に案内するのではなく、段階的に進めることです。

まずは、注文頻度が高い取引先や、新しいやり方に比較的前向きな取引先など、コミュニケーションの取りやすい相手から始めましょう。操作マニュアルの準備や問い合わせ窓口の設置も合わせて行うことで、移行してもらいやすくなります。

また、電話やFAXでの受注をすぐにやめる必要はありません。既存の方法と併用しながら運用し、取引先のペースに合わせて徐々にEC利用へ移行してもらうのが現実的です。

STEP 6:運用開始後の運用とメンテナンス

BtoB ECサイトは「作って終わり」ではなく、運用開始後の継続的な改善が成功の鍵を握ります。

取引先からのフィードバック(欲しい機能や改善要望など)を定期的に収集し、サイトの改善に活かしましょう。商品情報や価格情報の更新、新しい取引先の追加など、日常的なメンテナンスも欠かせません。

クラウド型のプラットフォームを利用している場合は、サービス提供会社側が機能のアップデートやセキュリティ対応を行うため、負担を抑えながら常に最新の状態で運用を続けられるのも大きなメリットです。

BtoB ECサイト構築を成功させる3つのポイントと失敗パターン

ここまで構築方法や構築の流れを解説してきましたが、実際にプロジェクトを成功に導くためにはいくつかの重要なポイントがあります。

ここでは、成功企業に共通する3つのポイントと、避けるべき失敗パターンの両面から解説します。

まず、BtoB ECサイト構築におけるよくある失敗パターンを押さえておきましょう。先に「つまずきやすいポイント」を知っておくことで、同じ失敗を避けやすくなります。

よくある失敗パターン 起こり得る問題
要件定義が曖昧なまま構築に着手 開発途中で仕様変更が頻発し、費用の増大・スケジュールの遅延を招く。最悪の場合、プロジェクトが途中で止まってしまう。
最初からフルスクラッチを選んでしまう クラウド型やパッケージ型で十分対応できる要件にもかかわらず、数千万円・1年以上の開発に着手。投資回収が難しくなる。
全商品・全取引先を一斉に移行しようとする 商品データの整備と取引先への案内に膨大な工数がかかり、いつまでも運用開始できない。
現場を巻き込まず経営層だけで推進する 実際に使う営業・受注スタッフの業務実態と乖離したシステムになり、現場に定着しない。
取引先への案内・フォローが不十分 ECサイトを構築しても取引先がFAXや電話での注文を続け、EC利用率が上がらない。


これらの失敗を避けつつ、プロジェクトを成功に導くための3つのポイントを紹介します。

【成功へのポイント01】要件定義を妥協しない

繰り返しになりますが、要件定義はプロジェクト全体の成否を左右する最重要ステップです。

「できたらいい」ではなく「必須か、不要か」を明確に切り分けること。そして、経営層や担当者だけでなく、実際に受発注業務を行う現場スタッフの声を必ずヒアリングすること。この2点を丁寧に行うことで、構築後の手戻りを大幅に減らすことにつながります。

要件定義が曖昧なまま構築に進んでしまうと、開発が進んでから仕様変更が頻発し、費用の増大やスケジュールの遅延を招きます。そのため、この工程にはしっかりと時間をかけましょう。

【成功へのポイント02】構築方法はクラウド型(SaaS)から検討する

主要なBtoB EC機能が標準で揃っている

BtoB ECサイトに必要とされる主要機能は、クラウド型のプラットフォームであれば標準で搭載されていることがほとんどです。これらをゼロから独自で開発する必要がないため、構築コストと導入までの期間を大幅に抑えることができます。

以下は、BtoB EC特有の主要機能の一例です。

機能 概要
取引先別価格設定(掛率管理) 同じ商品でも取引先ごとに異なる販売価格を表示。グループ単位・個社単位での掛率設定が可能。
掛け払い(後払い)対応 月末締め翌月末払いなど、企業間取引で一般的な掛売り決済に対応。取引先ごとに利用可能な決済方法を制限できる。
クローズドサイト機能 会員登録・承認済みの取引先のみがアクセスできる会員制サイトを構築。価格や商品情報の機密性を確保。
取引先ごとの商品表示の出し分け 取引先ごとに閲覧・購入できる商品を制御。OEM商品や限定商品の表示管理が可能。
見積書発行機能 社内承認を経て発注するケースに対応。見積書をECサイト上で作成・ダウンロードが可能。
承認ワークフロー 発注前に上長の承認を必要とする企業向けに、承認フローをシステム上で完結できる機能。
ロット単位での販売 「1ケース単位」「12個単位」など、まとまった数量での販売に対応。最小発注数量や発注単位を設定可能。
リピート注文(再注文)機能 過去の注文履歴から同じ内容を簡単に再発注。定期的な仕入れを行う取引先の利便性を向上。
帳票出力(納品書・請求書) 納品書・請求書・領収書などの帳票をPDFで自動生成。インボイス制度にも対応。
外部システム連携(CSVやAPI) 販売管理・在庫管理・会計ソフト・物流システムなどとデータ連携。CSVによる手動連携とAPIによる自動連携の2種類が主流。

上記の機能を個別に開発すると膨大なコストと期間がかかりますが、クラウド型のBtoB ECプラットフォームであればこれらの多くが標準機能として提供されています。自社に必要な機能がどの程度カバーされているかを確認するだけで、構築方法の選定を大幅に効率化できます。

自社の商習慣に合わなければ他の方法を検討する

BtoB ECサイトの構築方法を検討する際は、まずクラウド型で自社の要件を満たせるかどうかを確認するのが最も効率的です。

クラウド型で対応できない要件がある場合にはじめて、パッケージ型やセミスクラッチ型など、より自由度の高い方法を検討します。この順番で進めることで、不要なコストや工数をかけずに最適な構築方法にたどり着くことができます。

【成功へのポイント03】まずは小さく始める

BtoB ECサイトの構築でよくある失敗パターンは、「最初からすべてを完璧に揃えようとする」ことです。全商品を掲載し、全取引先を移行し、すべての機能を最初から使いこなそうとすると、準備だけで膨大な工数がかかり、プロジェクトが止まってしまいます。

■一部の商品から始める

売れ筋の商品や人気カテゴリなど、まずは一部の商品に絞ってECサイトに掲載しましょう。全商品を最初から登録しようとすると、商品情報の整備だけで膨大な時間がかかります。小さくスタートし、運用しながら掲載商品を徐々に増やしていく進め方がおすすめです。

■一部の取引先から始める

すべての取引先に一斉にECサイトの利用を案内する必要はありません。まずは長年取引のある取引先や、受注頻度の高い取引先など、コミュニケーションの取りやすい取引先から案内しましょう。「いつでも注文ができて助かる」「FAXよりも手間が少ない」といった声が広がることで、徐々に利用企業が増えていくケースは多く見られます。

■BtoB ECの一部の機能だけ使って運用を始める

最初から請求書発行やデータ連携、売上分析などすべての機能を活用しようとするのは現実的ではありません。まずは注文機能と再注文機能だけでスタートし、運用が安定したら納期確認、問い合わせ受付、配送日指定といった機能を順次追加していく進め方がおすすめです。

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BtoB ECサイト構築でよくあるご質問

Q1.  BtoB ECサイトの構築にはどれくらいの費用がかかりますか?

A. 構築方法によって大きく異なります。クラウド型(SaaS)であれば、初期費用は無料〜数十万円、月額数千円〜数万円程度で始められるサービスが多くあります。ECパッケージ型は数百万円〜、フルスクラッチ型は数千万円〜が目安です。
まずはクラウド型で小さく始め、事業の成長に合わせてスケールアップしていくのが、費用リスクを抑えるうえで最も合理的なアプローチです。

Q2. 構築から運用開始までどれくらいの期間がかかりますか?

A. クラウド型であれば最短数日〜2ヶ月程度、ECパッケージ型は3〜6ヶ月、フルスクラッチ型は半年〜1年以上が一般的です
ただし、商品データの整備や取引先情報の登録、社内研修などの準備期間も考慮する必要があります。

Q3. 既存の基幹システムやツールと連携できますか?

A. 多くのBtoB ECプラットフォームは、販売管理・在庫管理・会計ソフト・物流システムなどとの連携に対応しています。
連携方法は、CSVファイルを使った手動でのデータ受け渡し(CSV連携)と、システム同士が自動でデータの受け渡しをする(API連携)の2つの方法が一般的です。

Q3. 既存の基幹システムやツールと連携できますか?

A. 多くのBtoB ECプラットフォームは、販売管理・在庫管理・会計ソフト・物流システムなどとの連携に対応しています。
連携方法は、CSVファイルを使った手動でのデータ受け渡し(CSV連携)と、システム同士が自動でデータの受け渡しをする(API連携)の2つの方法が一般的です。

Q3. 既存の基幹システムやツールと連携できますか?

A. 多くのBtoB ECプラットフォームは、販売管理・在庫管理・会計ソフト・物流システムなどとの連携に対応しています。
連携方法は、CSVファイルを使った手動でのデータ受け渡し(CSV連携)と、システム同士が自動でデータの受け渡しをする(API連携)の2つの方法が一般的です。
CSV連携は導入のハードルが低く比較的簡単に始められますが、データの更新に人の作業が残ります。API連携は自動化・リアルタイム性に優れますが、設計・開発の難易度はやや高くなります。連携を検討する際は、「どのデータを」「どのタイミングで」「どの方向に」連携させたいかを整理したうえで、プラットフォーム側の対応状況を確認するのが確実です。

Q4. 取引先がITに不慣れでも使ってもらえますか?

A. はい、問題ありません。現代のBtoB ECサイトは、一般的なネット通販(BtoC EC)と同じような操作で利用できるように設計されています。
画面を見ながら商品を選び、数量を入力して注文するだけなので、特別なIT知識は必要ありません。電話やFAXとの併用も可能なので、取引先のペースに合わせて段階的にEC利用へ移行してもらうことができます。

Q5. BtoB ECサイトを導入しても、電話やFAXでの注文は続けられますか?

A. はい、併用可能です。BtoB ECの導入は「FAXや電話をやめる」ことではなく、注文方法の選択肢を増やすことです。既存の方法を残しながら、ECサイト経由の注文を徐々に増やしていくのが、多くの企業で採用されている進め方です。
実際に導入した企業では、「いつでも注文ができて助かる」「FAXよりも工数が少なく便利」といった取引先からの声が評価され、自然とEC利用率が高まっていくケースが多く見られます。

Bカート導入企業に学ぶBtoB ECサイトの構築事例

成功事例から学ぶポイント

ここでは、BtoB専用ECプラットフォーム「Bカート」を導入した企業の事例を3社ご紹介します。いずれの企業にも共通しているのは、クラウド型のプラットフォームを活用して初期コストと構築期間を抑えながら、段階的にECの活用範囲を広げていった点です。

【韓国コスメ貿易】受発注作業が午前中に完了!売上は前期比2.5倍に(株式会社月架世交易様)

受発注システム_月架世交易

業種:韓国コスメブランドの輸入・卸売

課題:ExcelにまとめたJANコードや販売数量を手作業でコピー&ペーストして納品書・請求書・出荷指示書を作成しており、受発注業務が完全にパンク寸前の状態に。対応できるスタッフも限られ、出荷量が増えるほどミスやトラブルが頻発していていました。

導入効果:Bカートを導入し、アナログな手作業を自動化。朝から夕方近くまでかかっていた受発注作業が午前中に余裕を持って完了するようになり、注文数が増加し続けるなかでも作業時間は大幅に削減することができました。さらにBtoC事業の効率化も見据えて「コマースロボ」とも連携し、受注から出荷までの作業量が体感で半分に。売上は前期比2.5倍の急成長を遂げています。

ポイントFAX・電話・Excel中心のアナログ業務から、BtoB ECへの全面移行で急成長に対応した事例。クラウド型の導入スピードとサポート体制の手厚さが、短期間での構築を可能にした。

【関連記事】株式会社月架世交易 | お客様の声 | Bカート

【食品スタートアップ】業務負担3割減!無料トライアルから始めたBtoB EC(COCONO Natural株式会社様)

受発注システム_COCONO Natural

業種:食品(植物性ナチュラルココナッツヨーグルトの企画・製造・販売)

課題:2022年創業のスタートアップで、メール・電話・LINE・SMSなど複数チャネルから届く注文をすべてExcelで管理。受注から納品までに多大な工数がかかり、創業者が営業やマーケティングに専念できない状態になっていました。

導入効果:1ヶ月間の無料トライアルでサポート体制を体験したうえで導入を決定。受発注に関わる業務量を全体で約30%削減し、手作業による入力ミスも大幅に減少しました。見積書・請求書・納品書の作成も自動化したことにより、受注締切時間を午前11時から午後3時まで延長することができました。

ポイント無料トライアルから段階的に導入した「小さく始める」の好例。限られた人員で多業務を担うスタートアップでも、クラウド型なら短期間で構築・運用を開始できた。

【関連記事】COCONO Natural株式会社| Bカート| お客様の声

【コーヒー卸売】受注15倍でも作業時間は短縮!他カートからの乗り換え成功例(株式会社坂ノ途中様)

受発注システム_坂ノ途中

業種:食品(サステナブルコーヒーの法人向け卸売)

課題:以前利用していたカートシステムでは機能がシンプルすぎて、商品の背景にあるストーリーや生産者の想いをWeb上で伝えることが難しい状態でした。また、受注データはExcel、発送指示は紙というアナログなバックヤード業務が手間とミスの原因になっていました。

導入効果:Bカートへの乗り換えにより、商品詳細ページのフリースペースを活用してブランドの世界観を表現できるようになりました。会員別の価格設定やCRM連携も実現し、受注数が15倍に増加したにもかかわらず、作業時間はむしろ短縮。顧客をセグメントごとに分けたきめ細かなマーケティングも可能となりました。

ポイント:他カートシステムからの乗り換えで「構築方法の選び直し」に成功した事例。クラウド型プラットフォームのコストパフォーマンスと拡張性が決め手となった。

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まとめ:BtoB ECサイト構築は「クラウド型で小さく始める」を軸に検討する

本記事では、BtoB ECサイトの構築方法について、基本概念から5つの構築手法の比較、具体的な構築ステップ、そして成功のコツまでを解説しました。

BtoB ECサイトの構築は、方法を正しく選び、適切な手順で進めれば、けっして難しいものではありません。とくに重要なのは、以下の3点です。

  • 要件定義を妥協しない:現場の声を反映し、「必須」と「あればうれしい」を切り分ける
  • まずクラウド型から検討する:主要なBtoB EC機能が標準搭載されており、コストと導入期間を抑えられる
  • 小さく始める:一部の商品・一部の取引先・一部の機能からスタートし、段階的に拡大する

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BtoB ECとは?

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著者について
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