本当に請求書のインボイス対応できていますか?

2024月2月15日
本当に請求書のインボイス対応できていますか?

インボイス対応の基幹システムや販売管理システムから、請求書を発行している場合でもインボイス対応がうまくできないケースがあります。この記事では、見落しがちな設定と対応方法について案内しています。Bカート以外から請求書を発行しているユーザーの方は最後までご覧ください。

1.基幹/販売管理システムから請求書を出力

Bカートの受注データを基幹システムに連携し、基幹システムから請求書を発行しているというケースの場合、請求書の見た目上はインボイス対応しているように見えます。

ところが、データ上は、インボイス対応できていないケースも存在しています。

基幹システムからインボイスが出力できていない?



例えば、基幹システム側でインボイス対応ができていたとしても、Bカートのインボイス設定が「無効」になっている場合、連携するデータ自体がインボイスの要件を満たしていません

そのため、基幹システムから出力する請求書も、インボイス非対応のものとなってしまうケースがあります。

インボイス非対応の請求書




2.インボイス未対応のデータとは?

・どんなデータが連携されているか?

Bカート側のインボイス設定が無効の場合、一部の項目が、税込項目として計算されています。具体的には、「送料」「決済手数料」「ポイント」の3項目です。

このデータについては、一度、税計算と端数処理を行っています。

インボイス非対応のデータ



・基幹/販売管理システムとデータ連携をするとどうなるか?

Bカートの受注データを、基幹/販売管理システムに連携した場合、税抜と税込みのデータが混在します。請求書を作成するにあたっては、再度、税計算と端数処理を行う必要があるため、税計算と端数処理を合計で2回行っていることになります。

税計算と端数処理を2回行う



3.インボイス制度の要件

では、インボイス制度に対応するための税計算や端数処理については、どのような取り決めになっているのでしょうか?

国税庁の資料によると、インボイス(適格請求書)に記載する消費税の端数処理については

「税率毎に1回の端数処理を行う」とされています。

格請求書に記載する消費税額等の端数処理

参考 国税庁 適格請求書に記載する消費税額等の端数処理

   (https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/57.pdf)



よって、Bカートのインボイス設定が無効のまま、データ連携を行うと国税庁の回答内の要件である

・税率ごとに 

・1回端数処理を行う

のいずれの要件も満たしていないこととなります。



4.対応できていないとどうなるか

・インボイス制度の要件を満たさない請求書のデメリット

インボイス制度の要件を満たさない請求書を発行している場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

国税庁の資料によると、買手は仕入税額控除の適用を受けるためにインボイスを保存しておく必要がある旨の記載があります。

買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイスの保存等が必要となります。

引用元:国税庁 インボイス制度概要ページ

・買い手様が不利益被る可能性がある

よって、インボイスの要件を満たさない請求書を課税事業者である買い手に発行していると、買い手側にて仕入税額控除を受けられない可能性があり、買い手様が不利益を被る可能性があります。
買手は仕入税額控除の適用

5.インボイス【無効】設定の提供終了

Bカートでは、買い手様にも安心してお取引をしていただけるよう、すべての環境でインボイス設定を有効にしていただくようお願いをしております。また、あわせて将来的に、インボイス設定【有効】のみをご利用いただけるよう調整を予定しております。

何卒、ご理解とご協力のほどよろしくお願い致します。

インボイス設定無効を終了


・提供終了予定    :2024年09月末日
・変更内容   :インボイス(適格請求書)設定 有効のみ選択できる仕様へ変更
・詳細     :対象環境には個別で追ってご連絡致します



6.どうすればよいか?

・設定変更で解決できます

Bカートのインボイス設定を有効にすると、すべての明細データを税抜で出力(CSV/API)することが可能となります。これにより、データ連携を行った先の基幹/販売管理システム側で、税率毎に税計算と端数処理を1回行い、請求書を作成することができインボイス制度の要件を満たす請求書が発行できます。

インボイス設定有効化チェック画面

・具体的な設定方法について

Bカートの管理画面で、設定を変更することでインボイス対応のデータを出力できるようになります。「有効化チェック」のボタンを押すと、インボイス設定変更に必要な箇所が表示されます。送料や代引き手数料などの数値を「税込」から「税抜」に変更し終わったら、インボイス設定を有効に変更することができます。

設定箇所  各種設定 > 消費税設定 > インボイス(適格請求書)設定

インボイス有効化チェック画面

その他、詳細な設定手順については下記のページでご案内しておりますのでご確認ください。

Bカート ユーザーガイド インボイス設定

https://userguide.bcart.jp/invoice/

また、設定変更に不安がある場合や操作方法にお困りの方はBカートサポートセンターまでご連絡ください。

Bカートサポートセンター

E-mail: support@bcart.jp

営業時間:平日 10:00~17:00(土日・祝 休み)

著者について
Bカート運営部
Bカート運営部 Bcart Operations Department

BtoBならBカート!で、おなじみのBカート運営部です。BtoB(企業間取引)のEC化を促進し社会にインパクト与えます。より良いサービスをご提供できるようスタッフ一同奮闘中!

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