【2022年度版】BtoB-EC市場規模|EC化率は35.6%に成長@経済産業省
BtoBを展開していく上で絶対に必要な卸売業の役割りを簡単わかりやすく解説。普段消費者としては触れない部分なのでコラムにしてみました。
卸売業の3つの役割りをわかりやすく解説
情報通信の分野での技術革新や社会インフラの整備などにより卸売業に対して求められている役割りに変化しているように思います。なかでも、インターネットの登場は消費者の購買行動を根底から変えました。ここでは卸売業の3つの役割りについて解説していきます。
多品種・少量・高回転。ネット通販時代を支える物流機能
物流効率化
小売業の各店舗や倉庫(すぐに出荷できる体制にするという意味で)に商品を安定供給するという、サプライチェーンを考える上で重要な卸売業の役割があります。 また、誰もがネット通販を利用するようになった影響もあって、多品種(たくさんの商品から選びたい)、少量(必要なものを必要な時に購入したい)、高回転(すぐに欲しい)というニーズに答える物流体制を整える必要があります。 そのためにメーカーが直接商品を運ぶのではなく、卸売業が一定の在庫を抱えて、小売業者が必要な時に必要な量だけ商品を提供する役割を果たしています。 また、1回の取引で出来るだけたくさんの量を販売したいメーカー側と、出来れば在庫は抱えたくないので多頻度かつ小口配送を望む小売側との間に、卸売業が立つことによって需給バランスの調整をするという役割もあります。
情報の伝達からリテールサポートまで
卸売業は情報の格差をなくせる!?
商品を生産しているメーカーと、商品を販売する小売業の間で事業をおこなう卸売業にはいろいろな情報が集まります。その情報を最大限に活用し、メーカーには消費者が求めているニーズや商品の情報を提供し、新しい商品の開発に役立ててもらいます。 小売業にはその商品が持つストーリーや各種スペックなど、商品が納品されるだけではわからないような情報まで提供することで、より魅力的な売り場作りに役立ててもらいます。このように卸売業は物流の側面だけではなく情報を伝達していくという役割があります。
リテールサポート
また、リテールサポートの部分にフォーカスすると、卸売業は情報の伝達だけにとどまらず、店舗ごとの商圏分析、季節・地域ごとの販売データなどをもとに、実際の売り場を企画・提案するといった部分にまで踏み込んで支援しているようです。
流通には物流と商流といった2つの流れがある
やっぱり代金回収が大切
コンビニやドラッグストアで目立つ1商品1卸といった動きがあります。多かれ少なかれあらゆる分野で物流の効率化がおこなわれるのは間違いありませんが、卸売業には商流というお金の流れを円滑にする金融機能があることも忘れてはいけません。 メーカーのかわりに小売業から商品代金を回収することで、双方の決済業務の負荷が下がります。また、メーカーにとっては代金回収における未回収リスクを担保するという側面もあります。 いかがでしたでしょうか?
少し話はそれますが、海外旅行などに行った際に海外のお店の品揃えの悪さに妙な違和感を覚えたことはないでしょうか?日本では、わずか50坪程度のドラッグストアに約2~3万点もの商品が陳列されたりしています。
こういった圧倒的な品揃えを実現できるのも、他でもない卸売業が影から支えているからなんですね。私達がより豊かな生活をおくる上で卸売業の存在はなくてはならないものだと感じます。