メルマガによる販促、そのメリットと運用方法の基本

2021月6月16日
メルマガによる販促、そのメリットと運用方法の基本

メールマーケティングのなかでも歴史が古く、また着手しやすいのがメルマガ(メールマガジン)です。すでに馴染みのある言葉で、受け取っている人も多いと思います。今回はメルマガについて、その存在意義や活用方法などを再考し、具体的な戦略について考えてみます。

メルマガ(メールマガジン)とは

まずは、メルマガの定義や役割について整理します。

メルマガの定義

メルマガとはメールマガジンの略称で、自社の顧客や顧客として期待できそうな潜在層に対して、興味を引いたり、役に立ったりしそうなコンテンツを短い読み物にして、登録者のメールアドレスに一斉配信するものを指します。この登録者は、その会社の利用者や購入者、メルマガを受けることだけを前提にメールアドレスを提供した人などが該当します。

メルマガの目的

有用な情報の提供は、顧客との信頼関係を築きます。そのためには、発信するメルマガが一方的な商品やサービスの宣伝ではないことが重要です。自社の顧客となりそうな人たちに対して、耳寄りで役立つ情報を提供することが最初の一歩です。永く関係を続けられるようにすることで、親近感やロイヤリティの育成効果が徐々に表れてきます。もちろん、特典や割引サービスなどのキャンペーン告知のようなものもあり、その恩恵をメルマガ登録者だけが受けられるようにすることで、よりいっそう登録している意義が強まることになります。

メルマガが注目され、利用され続けてきた背景

メルマガはテキストベースの読み物であるため、パソコンのみならず、フィーチャーフォンが全盛の時代から利用されてきました。利用者は有益な情報やキャンペーンのお知らせ、その他の各種特典などを得られるため、「メルマガを受信しても損はない」という心理にさせることができます。住所や電話番号などの個人情報を登録することなく、メールアドレスだけで配信を受けられるという気軽さがありました。メルマガを運用する側としては、「広く顧客層にアプローチができる」というメリットがあります。

メルマガにはどんなものがあるのか

もう少し詳しく、メルマガについて見てみましょう。

メルマガの種類

メルマガを大きく分けると、次の3つに分類することができます。

  • テキストのみのシンプルなメール

    フィーチャーフォンの時代から使われてきたシンプルなものです。相手の受信環境、画面サイズ、処理能力などに依存することなく、文字というシンプルな情報のみで伝えられます。

  • HTML付きメール

    画像や動画を利用できるため、ビジュアル的なインパクト、訴求力を期待できるメールです。リンクの記載もURLの文字列ではなく、ボタンやバナーといった画像に埋め込むことで受け取り手を誘導しやすくなる工夫も採用できます。

  • どちらでも対応できるマルチパート配信のメール

    相手の環境がわからない場合は、テキストとHTMLを送り分けることができない、仮にできたとしてもそれは煩雑な作業になります。そのような場合には、利用者の環境に応じてテキストでもHTMLでも受信可能なマルチパート配信のメールが有効です。

メルマガの役割

まずは、潜在顧客となりそうな対象者を広く集めることが大切です。自社のWebサイトはもちろん、ショーやフェア、店舗への来店者、さらにはネット広告など、なるべく間口を広くして多くの人を集めます。対象者に対して伝えたいコンテンツを発信するという点では、郵送DMの宛名リストの構築に似ています。難しいセグメント分けをせずに、シンプルに、全員に一斉発信する役割となります。その結果の反応を見て、セグメント分けを考え、コンテンツを使い分けたりすることも可能です。メールアドレスを集めているだけで、それらがマーケティング資産として有効かどうかわからない場合に、メルマガの一斉発信をすることで、連絡がつかない不通のアドレスを除外するなどの役割もあります。

メルマガの運用方法

続いては、実際のメルマガの運用について見てみます。

メルマガの優れた点のひとつに、運用が始めやすいことが挙げられます。一般的に使われているメールソフトであっても、アドレスをBCCに入れることで、発信対象者のアドレスを伏せて一斉発信することができます。ただし、大規模かつ定期的に送るとなると、発信時の誤りや発信後の管理などが難しいため、やはり専用のソフトウェアを使うのがお勧めです。

マーケティング業務を自動化するマーケティングオートメーションにも、相手の要望に合わせたメールを同報する機能が用意されています。また、近年はクラウドサービスで利用できるツールも増えてきたため、自社に合ったものも見つけやすくなり、少ない負担と短期間でメルマガ運用にチャレンジできるようになりました。クラウドのECサービスを利用するときは、メールの一斉発信機能などについてもチェックしておくことをお勧めします。顧客や潜在顧客に対して「キャンペーンなどの耳より情報を届けたい」という場合にも、これらの一斉発信機能は有効です。

運用上のメリットとデメリット

以下に、メルマガ運用におけるメリットとデメリットについてまとめてみました。

  • メリット

    メールアドレスの提供だけなので顧客には気軽に登録してもらえ、広く潜在顧客を集めることができます。各種案内の通知による周知効果、定期的なコンテンツの提供によるコミュニケーションの継続などを実現できます。印刷するDMやチラシなどに比べて広告費を抑えられるので、DMやメディア広告など他の手法と併用することもできます。

  • デメリット

    メールは、日々、多くの企業から発信されており、パーソナルなコミュニケーション手段でもあるため、忙しいときは読んでもらえない可能性があります。画像や動画の扱い、デザインや構成に経験が求められるだけでなく、タイトルをはじめ短い文章で上手に伝える技術が求められます。

注意点としては、単純にメルマガを発信するだけでは差別化の要素が乏しくなることです。メールソフトだけで本格的に運用するのも難しいと言えます。そしてもうひとつ、自ら登録したメルマガとは言え、あまり興味のないメールが送られてくると、迷惑メールのような負のイメージを持たれてしまうリスクがあります。

運用方法1:不特定多数へのアプローチ

まずは、広く登録者を集め、役立つ情報をマメに提供し、充分な信頼を得て、そのメルマガのファンになってもらうことが大切です。メールアドレスだけを登録してもらうなど、シンプルな方法で見込み顧客をなるべく広く獲得できるように努力します。運用の途中で不通のメールアドレスが出てきたり、辞退の申し出などがあったりするので、常に新規登録者を集めていくことがポイントです。そして、コンテンツを変えたり、キャンペーン内容を工夫したりしながら発信回数を重ね、「訴求しやすいコンテンツは何か?」、「実売に結びつきやすいキャンペーンは何か?」などを模索していくことが重要です。

運用方法2:ターゲットを設定したアプローチ

メールアドレスだけでなく、性別や年代、職業など、なるべく負担のかからない範囲で個人情報の提供に協力してもらう方法もあります。既存の顧客やショー・フェアの来場者ならば、そのような情報も取得しやすいでしょう。これらの属性があることで、より個人に合ったコンテンツの提供が可能になります。結果としてロイヤリティの向上や実売に結びつくケースが多くなると期待できます。BtoB企業の場合は、役職や職種、業種、規模に応じて発信内容を変える、などが検討できます。

まとめ:コミュニケーション戦略が重要な時代、メルマガの運用は必要

WebコンテンツやECサイトが販促や販売チャネルとして一般化してきた現代において、紙媒体以外にも顧客と接触するメディアとして、メルマガは最低限必要と言えます。適切な運用と差別化が成否を分けるポイントとなりますが、気軽に始められるデジタルマーケティングのひとつなので、まずはチャレンジしてみることが大切です。

参考:

メルマガとは?10分でメルマガを説明できるようになる基礎講座|配配メール

メルマガとは?初心者に役立つ基礎知識をまとめてご紹介!|blastmail

メルマガのメリットとデメリット|「エキスパートメール」パーフェクトガイド

メール配信システムでメルマガ運用を効率化!メリットや最新機能、サービス比較時の注意点とは?|Cuenote

メールマガジン配信機能|Bカート

著者について
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Bカート運営部 Bcart Operations Department

BtoBならBカート!で、おなじみのBカート運営部です。BtoB(企業間取引)のEC化を促進し社会にインパクト与えます。より良いサービスをご提供できるようスタッフ一同奮闘中!

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