【2025年最新】BtoB EC市場は514兆円超!成長する理由とは?@経済産業省データ参照
BtoB ECの導入を検討中ですか?本記事では、製造業や食品卸など各業界の代表的なBtoB ECサイトの紹介のほか、BtoB ECで自社独自のサイトを立ち上げた企業の成功事例を全13つ厳選して紹介します。さらに、EC化のメリットやサイト導入のポイントも解説しており、導入後の成功イメージを具体的に描くことができます。
企業の成長戦略として、BtoB ECサイトの導入を検討する企業が増えています。アナログな受発注業務からの脱却、新たな販路の開拓、そしてデータドリブンな経営の実現など、その可能性は多岐にわたります。しかし、成功のためには自社の課題に合った適切な導入計画が必要です。本記事では、アスクルやモノタロウといった業界を牽引する代表的な7つの事例と、実際にシステムを導入して業務効率化や売上UPに成功した実践的な6つの事例、合計13選をご紹介します。さらに、サイト構築のポイントまでを網羅的に解説し、貴社のEC戦略を成功に導くためのヒントを紹介します。
種類・ビジネスモデル別!業界を牽引するBtoB ECサイト成功事例7選
BtoB ECサイトは、さまざまな業界で導入され、大きな成果を上げています。BtoB ECと一口に言っても、アスクルのような『マーケットプレイス型』から、メーカーが直接販売する『直販型』、特定の業界に特化した『専門型』まで、そのビジネスモデルは多岐にわたります。
自社が目指すべきECサイトはどのタイプなのか。まずは業界を代表する7つの先行事例から、その『サイトの設計』や『顧客への提供価値』を紐解いていきましょう。自社の状況と照らし合わせながら、導入成功のヒントを探ってみましょう。
【事務用品】アスクル株式会社

言わずと知れたBtoB ECのリーディングカンパニーであるアスクル。皆さんの会社でも利用されているのではないでしょうか。会社の事務用品をインターネットでカンタン、便利に購入できるようにした、まさに時代を切り開いた画期的な事例になります。
BtoB ECで考慮しておかないといけない既存流通とのお付き合いですが、アスクルでは独自のエージェント制度(代理店)を実現し町の文具店などもその仕組みに参画してもらうことでメーカーと小売との共存共栄が実現されています。
【参考】アスクル
【工業用資材】株式会社MonotaRO

大阪市北区梅田に本社を構える間接資材のBtoB通販を手がける企業。巨大な物流センターを構築していることから「間接資材のアマゾン」と呼ばれ製造業を中心に支持を受けています。問屋や卸は大口発注の大企業には安価に納品し、どうしても小口発注になってしまう中小企業には相対的に高く、納品も後回しにされている状況にありました。モノタロウでは、そんな従来の行われていた商習慣に商機を見出しました。
発注は1点からでき、ネジ1本から当日出荷、翌日配送が可能です。取扱点数は2,475万点で当日出荷品は71.4万点誇ります。その圧倒的なスピードとリードタイムが評価され、登録ユーザー数は1,014万件を超えます。(2024年12月末時点)
【参考】モノタロウ
【製造業】MISUMI-VONA(ミスミ)

製造業の生産ラインで必要なFA(Factory Automation)や金型用の精密機械部品を「高品質・低コスト・短納期」で提供するBtoB通販企業としては、「MISUMI-VONA(ミスミ)」にも注目すべきでしょう。当初はベアリングや電子機器の販売目的として三住商事株式会社を設立し、物流・情報・製造設備を持たず、営業部や人事部すら持たない「持たざる経営」と呼ばれる経営手法で成果を上げてきました。ミスミグループの2025年3月期の連結決算は、売上高が約4,019億円(前期比9.3%増)となっており、流通事業(VONA)事業は同6.0%増の約1797億円でした。数百万点もの商品を取り扱っているBtoB通販では、サイト内でうまく商品にたどり着けるかどうかが支持を得るために必要なポイントの一つです。当サイトでは「瞬索くん」という検索や、工夫をこらした絞り込み検索が導入されています。
【参考】MISUMI
【食品卸】フーヅフリッジ株式会社

業務用食材を扱うフーヅフリッジは、これまで大ロットでの取引が主流だった業界において、業務用食材を1個から小ロットで仕入れたいというニーズに応えるECサイトを展開しています。飲食店は必要な食材を必要な分だけ発注できるため、在庫リスクを抑えることができ、多くの支持を集めています。
【参考】フーヅフリッジ
【雑貨】株式会社大創産業

ダイソーは、1個から購入できる「ダイソーネットストア」のほかに、法人や大量購入者向けの「ダイソーオンラインショップ」も展開しています。ダイソーオンラインショップはケース単位のまとめ買いに特化したBtoB ECサイトで、請求書払い(NP掛け払い)などにも対応しており、文具・日用品・季節商品など、ダイソーの商品を効率よく調達することができます。
【参考】ダイソーオンラインショップ
【日用品】株式会社ニトムズ

日用品メーカーのニトムズは、特定の取引先のみが利用できるクローズド型のBtoB ECサイトを運営しています。取引先ごとに異なる価格や商品を提示することで、既存顧客との関係性を強化しています。クローズドサイトにすることで、一般には公開できない特別な条件での取引をスムーズに行っています。
【参考】ニトムズ
【美容】株式会社ビューティガレージ

ビューティガレージは、美容室・理容室・エステサロンなどプロ向けに、美容機器や施術用消耗品、サロン家具、化粧品までをまとめて仕入れられる美容業界特化型のBtoB ECサイトです。300万点超の品揃えを業種・メニュー別に探しやすく整理しており、定期購入やポイント制度、セール企画などでサロンの仕入れ業務を効率化。ショールームや専門スタッフによる相談対応も用意されており、オンラインとリアルを組み合わせてサロン運営をトータルに支援しています。
【参考】ビューティーガレッジ
コストを抑えスピーディーな立ち上げ!中小・中堅企業のBtoB EC導入事例
この章では、前章のような大規模サイトとは異なり、コストを抑えて導入できる「SaaS型システム」を活用した事例を紹介します。ここでは、導入実績2,000社超の実績がある「Bカート」を用いた事例をピックアップし、その具体的な効果を見ていきましょう。
【パンク寸前の受注・出荷業務から脱却!急成長する韓国化粧品貿易企業のBtoB EC導入術】

株式会社月架世交易様の導入事例
株式会社月架世交易は、韓国コスメブランド「Dinto」「Coralhaze」「SOO ADOR」などを扱う貿易会社で、日本総代理店として卸売を行っています。全国のドラッグストアやバラエティショップ向けの卸に加え、2023年末からはAmazonやQoo10などBtoCにも本格参入し、今期は前期の2.5倍の売上が見込まれるなど急成長する一方で、受発注〜出荷関連業務が手作業中心となり、現場が“パンク寸前”という課題を抱えていました。
そこでBカートを導入し、アナログな手作業の自動化を推進。人為的ミスが減少し、朝から夕方近くまでかかっていた受発注作業が午前中のうちに余裕を持って終えられるようになるなど、大幅な工数削減を実現しました。さらにBtoC側の効率化も急務だったため、Bカートと連携してBtoB/BtoCを一元管理できるOMS・WMS一体型の「コマースロボ」も導入し、受注から出荷までの作業量が体感で半分に。セール時の大量出荷にもストレスなく対応できる体制を整え、空いたリソースをマーケティングやプロモーションなど売上拡大につながる活動に振り向けられるようになっています。
【関連記事】株式会社月架世交易 | お客様の声
【わずか1年弱で客単価30%アップ!ペット用品輸入業者のBtoB EC革命】

株式会社Tricco International様の導入事例
株式会社Tricco Internationalは、欧州を中心としたペットフードやペット用品の輸入卸売業を展開しています。Bカート導入前は、FAX、電話、メール、LINE、営業担当者との直接やりとりなど多岐にわたる受注ルートが業務を圧迫していました。とくに深刻だったのが、決済方法が代金引換が中心だったことです。そのため、運送会社との入金確認作業や回収不能案件の追跡管理など膨大な付帯業務が発生し、本来の営業活動に影響を与えていました。
Bカート導入後は決済方法が代引きから掛売り中心となり、事務処理の労力が劇的に軽減されました。手作業での商品情報入力が自動化されることで人的ミスが皆無となり、売上が倍増しても現場スタッフの負荷は増えない環境を実現しています。「あといくらで送料無料」を表示する機能や、おすすめ商品の表示などのレコメンド機能により、まとめ買いやついで買いが促進され、客単価が30%向上という成果につながっています。
【効率化だけで終わらせない!レビューで新規顧客を爆増させた、卸売DXの成功パターン】

株式会社志成販売様の導入事例
株式会社志成販売は、インテリア・生活雑貨・服飾小物を中心にナチュラルテイストの商品を企画・卸販売する企業です。導入前は展示会や自社イベントで紙カタログを配布し、受注は電話・FAXが中心。営業担当が手入力で処理していたため、品番の書き間違いや「言った言わない」のトラブルが多発し、受注処理だけで手一杯な状態。さらに営業時間外は電話注文を受けられず、注文機会を逃すことも課題でした。
そこでBカートを導入し、ECサイトを軸とした取引に移行。取引先ごとの掛け率の自動適用や商品表示の出し分け、決済方法の設定などを標準機能で行えるため、BtoB特有の商習慣に沿った運用を実現しました。その結果、個別案内や確認作業が減り、受注処理の負担も大幅に軽減し、スタッフは商品企画や販促などのコア業務に注力できるようになりました。さらに、Bカートを起点に社内DXが加速し、UGC(レビュー)ツールとの連携も実現。レビューを信頼の証として活用することで、新規顧客の急激な増加にもつなげています。
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【長野の老舗食品会社が挑んだデジタル変革!Bカートで取引先10倍、売上3億円UP】

株式会社丸冨士様の導入事例
長野県で製菓製パン材料の卸売業を営む株式会社丸冨士では、FAXや電話中心の受注体制が業務を圧迫していました。ベテラン社員しか理解できない属人的なやり取りにより、注文間違いや配送忘れなどのミスが頻発し、毎月20時間もの残業が発生していたのです。
Bカート導入後は、受注量が1.5倍に増加したにもかかわらず残業時間はゼロに。属人化していた業務が標準化され、誰でも対応できる体制が構築できました。さらに、EC事業だけで年間3億円超の売上を達成し、会社全体売上の3割を占めるまでに成長。会社全体の年間売上も10億円に達し、社員1人あたりの労働生産性は大手企業並みまで向上しています。その結果、年間休日120日を確保しながら、業種平均を上回る賃上げも実現できています。
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【初の育休取得も!水産業者がBカートでDXを実現】

株式会社豊洲漁商産直市場の導入事例
株式会社豊洲漁商産直市場(トヨイチ)は、鮮魚などを飲食店や市場の取引先へ卸す水産事業者です。親会社の資本業務提携をきっかけにDXの機運が社内で高まり、販路拡大と業務改善を目的にBtoB ECの検討を開始。導入前は毎日15時〜24時30分までスタッフが常駐し、電話・FAX注文を手作業で入力していました。専門知識が必要な業務のため人材確保が課題だったうえ、繁忙期は電話回線数の制約で注文を取りこぼし、逆に時間帯によっては待機が発生するなど、非効率な体制も課題でした。
Bカートの導入により、注文の時間帯が大幅に拡大し、客単価が1.2倍、売上全体も1.5倍に増加。情報の伝達漏れがなくなりヒューマンエラーが激減したほか、同社では水産業界では考えられなかった初の育児休暇取得も実現するなど、働き方改革にも大きく貢献しています。
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【受注15倍を達成したコーヒー卸売!Bカート×CRM連携でブランドの世界観を伝える】

株式会社坂ノ途中の導入事例
株式会社坂ノ途中(海ノ向こうコーヒー)は、「100年先もつづく、農業を。」というコンセプトのもと、環境負荷の小さい農業に取り組む生産者と提携し、農産物やコーヒー豆を法人向けに提供しています。卸売を伸ばす中で、従来のカートでは商品背景のストーリーや生産者の想いを十分に伝えられず、資料はPDFをメールで別送する必要があるなど、情報が分散していました。加えて、受注データはExcel、発送指示は紙といったアナログ運用で、手間やミスが発生しやすい点も課題でした。
そこでBカートを導入し、トップページや商品詳細のフリースペースを活用して、画像とテキストでブランドの世界観や産地の物語をサイト上で表現できるように整備。会員別の価格設定など卸売に必要な機能も標準搭載されているため、顧客セグメントに合わせた見せ方・割引設定など、きめ細かな運用を実現しました。さらに販売管理システムとの連携で受注後の進捗や決済状況を把握しやすくなり、Excelと紙の属人的管理から脱却。受注件数が15倍に増えても4〜5人で安定して対応でき、発送ミスも減少しています。
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BtoB ECサイトの導入を成功させるためのポイント
BtoB ECサイトの導入は、計画的に進めなければ期待した効果を得られない可能性があります。システムに加え、社内外の関係者との連携やセキュリティ対策など、事前に考慮すべき点がいくつかあります。ここでは、導入を成功に導くために押さえておきたいいくつかの注意点を解説します。
導入目的を明確にする
なぜBtoB ECサイトを導入するのか、その目的を社内で明確に共有することが全ての出発点です。「業務を効率化したい」「新たな販路を開拓したい」「顧客データを活用したい」など、具体的な目的を定めることで、必要な機能や達成すべきKPI(重要業績評価指標)が明確になります。目的が曖昧なまま進めると、導入すること自体が目的化してしまい、成果に繋がらない可能性があります。
既存の取引先への丁寧な説明と移行サポート
BtoB ECサイトの導入は、社内効率化のメリットが大きい反面、既存の取引先にとっては発注フローの大きな変更を意味します。とくに、長年電話やFAXでの取引に慣れている顧客にとっては、新しいシステムへの移行は負担になる可能性があります。
顧客との信頼関係を維持し、スムーズな移行を実現するためには、BtoB ECを利用した発注は「いつでも好きなタイミングで注文できる」「過去の注文履歴を見ながら発注できる」など、取引先側にとっても業務負担の軽減やミス防止につながるメリットを丁寧に説明するとともに、操作マニュアルの提供や説明会の開催、問い合わせ窓口の設置など、スムーズに移行できるよう手厚いサポート体制を整えることが大切です。
セキュリティ対策を万全にする
BtoB ECサイトでは、顧客情報や取引情報といった重要な機密情報を扱います。万が一、情報漏洩や不正アクセスが発生した場合、企業の信用を大きく損なうことになります。そのため、通信の暗号化(SSL化)や不正アクセス検知システム(WAF)の導入、定期的な脆弱性診断など、万全のセキュリティ対策を講じることが極めて重要です。
ゼロから自社開発する場合は、こうしたセキュリティ対策を自社で継続的にアップデートしていく必要がありますが、Bカートのようなクラウド型のBtoB ECサービスであれば、ベンダー側が最新のセキュリティ強化やアップデートを行うため、自社で専門人材やノウハウを抱えなくても、一定水準以上のセキュリティを維持しやすい点が大きなメリットと言えます。
まとめ
本記事では、BtoB ECの市場動向から、業界別の成功事例、導入のメリット、そしてサイト構築方法までを幅広く解説しました。成功事例からわかるように、BtoB ECは単なるオンラインの販売チャネルではなく、業務効率化、販路拡大、そしてデータ活用を実現する強力な経営戦略ツールです。自社の課題と目的を明確にし、適切なシステムを選定することで、ビジネスを大きく成長させることが可能です。
本記事で紹介した成功事例のように、自社でもEC化を実現したいとお考えなら、まずはBtoB専用のECプラットフォームがどのような機能を持っているのか具体的に知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
BtoB ECサイトの導入をご検討中なら、2,000社以上の導入実績を持つ「Bカート」がおすすめです。月額9,800円〜利用でき、従来のFAX・電話受注で起こる人為的ミスを削減し、複雑なBtoB商習慣にも柔軟に対応できます。Bカートでは、実際の環境をお試しいただける無料トライアルを提供しています。まずは無料トライアルにて、自社の課題が解決できるかお試しください。
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