【2022年度版】BtoB-EC市場規模|EC化率は35.6%に成長@経済産業省
毎度おなじみのセミナーリポートですが、今回は「FREX B2B後払い決済」を提供しているネットプロテクションズさんに2015年10月27日(火)に東京・六本木 アーク森ビルで開催されたBtoBセミナーの様子をリポートしていただきました。
はじめまして、株式会社ネットプロテクションズの中原と申します。弊社は後払い決済サービスを提供しており、B2B市場においては「FREX B2B後払い決済」という掛売り決済を提供しております。B2B-EC企業からも数多く導入いただいており、私も多くのEC事業者様のお手伝いをさせていただいております。B2B-ECを一緒に盛り上げる仲間として、今回は本セミナーを決済事業者からの視点でまとめさせていただきます。
B2B-ECへの流れは少しずつ来ている
本セミナーは、マーケティングコンサルサービスの「Marketing Be」を提供している株式会社セグメントさんと、「BカートASP」との共催セミナーでした。
第1部はセグメントの児玉さんのこんな一言からはじまりました。
「長期的に勝ち続けるために、B2Bコマースにすぐ取り組むことが重要」
数多くのB2B企業をクライアントに持ち、マーケティング活動を支援しているからこそできる発言かもしれませんが、具体的な事例や市場データからもまさに「B2B-ECの流れは来ている」といったことに頷ける内容でした。
また、第2部ではBカートASPの鵜飼さんのコンテンツにおいても様々なB2B-ECの事例が紹介されていました。これまで多かった卸事業における展開だけでなく、「B2C企業のB2Bへの展開」や「無形商材におけるEC」といった、これまであまりなかったパターンでの事例も出つつあることからも、まさに「B2B-ECの流れは来ている」という印象を受けました。
B2B-ECを展開するなら、B2Bに適したアプローチが重要
「B2B-ECの流れは来ている」ということで、「では、どうやったらいいの?」という点がポイントになってきます。そのポイントの1つがECであっても、「いかにB2Bビジネスに適合させられるか」だと改めて感じました。
EC事業ということで、一般的なB2C-ECと同じような手法でサイトを作り、プロモーション活動を行っていては、なかなかうまくいかないというのがB2B-ECの難しさの1つだと思います。
例えば、B2Bの商習慣では購入までに見積もりを取るプロセスが必要です。また、既存商流との兼ね合いもあるため価格をオープンにすることはできないケースもあります。商材特性や購入までの意思決定プロセスが大きく異なるので、プロモーションにおいても異なる手法が必要となります。
実際に私自身もB2B-EC事業者の方のお話をお伺いする際に、「代引きとクレジットカードだけでいいかと思っていたら、掛売りがないと買えないと言われるんだよね」といったように、B2C-ECと同じかと思って作ったところ、B2B-ECならではの問題が発生しているという内容をよく耳にします。
ECサイト構築、マーケティングサービス、決済サービスなど、EC事業を行う上で様々なサービスを利用することとなりますが、どのサービス観点からも「いかにB2Bビジネスに適合させられるか」が重要なポイントであると言えると思います。
B2BであってもUI/UXを意識したtoC向けの感覚も必要
もう1つ重要なポイントだと思ったのが、「B2Bではあるものの、B2Cと同様にユーザー目線も大事にしたサイト作り」です。
「B2Bビジネスに適合することが重要」と上述し、矛盾するようですが、最終的に購入の意思決定を行うのは、担当者である1ユーザーです。そのユーザーにどんな経験を与えるかが、初回購入および継続購入に大きく影響すると思います。
成功事例として紹介されたECサイトはどれもデザインにこだわっていたり、どんな情報をどういった形でユーザーに提供していくかを工夫されていました。
ECサイトの見た目から購入に至るまでのあらゆるプロセス、その後の接点づくりにおいて、いかにユーザーが心地よい経験を提供できるかが、重要なポイントの1つであると言えるでしょう。
最後に、セミナーを通して改めてB2B-EC業界を盛り上げるために、情報発信をしていくことの重要性を感じました。
B2B-ECを展開する上で重要なポイントを、最初に押さえてスタートするだけでも大きく成功に近づけられる一方で、まだまだ情報提供ができていない状況です。
関連企業の皆様と連携しながら、情報提供をし続けられればと思います。